暗黒物質、
1分に1個が人体に衝突している?
数種類の暗黒物質(ダークマター)の検出実験から、平均的な人間の体にはおよそ1分に1個、
暗黒物質の粒子が衝突しているという計算結果が発表された。
暗黒物質とは、宇宙に存在すると考えられている目に見えない物質。
銀河や銀河団への重力の影響が観測されることから、その存在が推定されている。
科学者の推定によると、この謎めいた物質が宇宙全体の物質の80%近くを占めるという。
現在まで、暗黒物質を構成する粒子は特定されていない。最も有力とされる候補は、
WIMP(ウィンプ)と呼ばれる仮説的な粒子のグループだ。
WIMPとは、“物質との電磁気的な相互作用がほとんど無い重い粒子(weakly interacting massive particles)”
の頭文字。
名前が示すとおり、この仮説的な粒子は、バリオンと呼ばれる通常の物質に対して、
ごく弱い影響しか及ぼさない。人間の体も含め、宇宙のほとんどの物質を素通りしてしまうのが普通だ。
ところが一定の質量を持つWIMPは、ときおり原子核と衝突することがある。
そして、その衝突はこれまで考えられていたよりも頻繁に起こっている可能性が出てきた。
ミシガン大学のミシガン理論物理学センター(MCTP)教授、キャサリン・フリーズ(Katherine Freese)氏は、
「この研究を始める前は、WIMPが人間の体内の原子核にぶつかる率は、一生に1度くらいだと思っていた。
ところが1分に1回の可能性の方が高いことがわかった」と話す。
◆WIMPと通常物質の衝突
WIMP理論によれば、WIMPはほかの物質と同じように、宇宙の誕生時に生まれた。
通常の物質とはあまり相互作用しないが、WIMP同士が衝突すると、両方とも消滅して
すべての質量がエネルギーに変わる。
今回の研究論文の著者の1人で、スウェーデンにあるストックホルム大学オスカル・クライン・センターの
研究員、クリストファー・サビッジ(Christopher Savage)氏は、「宇宙が(膨張して)冷えるにつれ、
(WIMPは)非常に広範囲に広がって、もはや消滅しなくなり、ただそこにあるだけになった」と話す。
理論モデルによると、現在、地球とその住民たちを毎秒何十億というWIMPが通り抜けているという。
ゲルマニウム結晶など特定の物質にWIMPが衝突すると見込まれる確率と、その衝突から発生するはずの
エネルギーの量に基づいてWIMPを検出しようとする実験が、いくつか考案されている。
今回の研究でも、フリーズ氏とサビッジ氏はこのような計算方法を用い、何種類かのWIMPの質量と数を調べ、
その粒子が、人体に多く含まれる原子の核とどのくらいの頻度で相互作用するかを試算した。
「計算方法はわかっていたけれども、人間の体といった具体物について実際に計算したことはなかった」と
サビッジ氏は言う。
計算の結果、酸素と水素は比較的WIMPと衝突しやすいことがわかった。
人体は大量の水(H2O)を含んでいるため、WIMPと相互作用をする可能性が高い。
今回の研究によると、60GeV(600億電子ボルト、GeV=ギガ電子ボルト。
1GeVは陽子1個の質量に閉じ込められているエネルギーにほぼ等しい)の質量を持つWIMPは、
体重70キロの人の体に含まれる原子核に、年に約10個ぶつかるという。
質量が10〜20GeVのWIMPだと、平均的な人体の原子核に、年に10万個単位で衝突すると推定される。
◆暗黒物質は危険か
言うまでもなく、相互作用が弱いということは、WIMPがぶつかっても人体に大きな危険はないということだ。
しかしWIMP同士がぶつかると、消滅して非常に大きなエネルギー反応が生じる。
「それぞれが陽子の100倍の質量を持つWIMP同士がぶつかると、陽子の質量の200倍のエネルギーが生じる。
これはかなりのエネルギーだ」とフリーズ氏は言う。
「WIMPが人体内で消滅すると、人体に良くない突然変異の原因になりかねない。
しかし、そんなことが起こる確率は極めて低い」とフリーズ氏は付け加えた。
暗黒物質の衝突についての研究は、科学サイト「arXiv.org」に4月9日に掲載された。
「Physical Research Letters」誌にも掲載される予定だ。
(ナショナルジオグラフィック/infoseek楽天ニュース)
わーーー、すごい、SFジャマイカ!
この手のお話は大好きだーーー、
星座は幾ら聞いても皆目わからないけど(笑)
って感想で終わる私をお許しください。
でも、こうしていても、何かと1分に1回衝突してるって、
すごくないですか?
ってレベルでうきうきする、あふぉをお許しください。
きっと理系のひとなら、論理的になるほど、などと言い、
ふむふむとうなずき、面白い記事を読んだわ、
なあんて、独り言を言うんだろうな、かっこいい(憧)
いやね、今、文庫本を探して、手元にないんですけど、
そういう類いの小説があったんですよ。
文庫本で1000円以上したので、値段のことしか覚えてない(笑)
それは人間とぶつかると、その人間を植物化して死に至らしめるのだったか、
あ、やっぱり覚えていないんですが、
それを阻止するために戦士が宇宙空間に出撃するわけなんですが。
まあ、それよりもこっちの記事のほうが面白いですよね。
すべての人間と衝突しつづけて、何の作用もない方が神秘的というか。
>「WIMPが人体内で消滅すると、人体に良くない突然変異の原因になりかねない。
>しかし、そんなことが起こる確率は極めて低い」
極めてって、どれくらい?
なんてことが、気になってしまうジャマイカ(笑)
この記事のことを息子のももに言ったら、
「はいはい、はいはい」と軽くいなされました。ちくしょお。