(おわび)
紹介文の内容が重複していると想いますが、
悪しからず、ご了承くださいませ。
《サウダーヂ》苛酷な状況のもとで
懸命に生きている、剥き出しの“生”の姿
土方、移民、HIPHOP
地方都市・甲府の真実とは !?
空洞化が叫ばれて久しい甲府“中心”街。シャッター通り、ゴーストタウン。
マスコミは地方都市の現状をそう伝えてきた。しかし街から人が消えたわけではない。
では人々はどこに行ってしまったのか?
監督:富田克也が1年以上に及ぶ地元の仲間とのリサーチの中で出会った、
日系ブラジル人、タイ人をはじめとするアジア人、派遣労働者たち。
それは苛酷な状況のもとで懸命に生きている、剥き出しの“生”の姿であった。
「この人たちと映画を創ろう」日本のロードサイドを描いた衝撃の問題作『国道20号線』から4年
空洞化や不況という名目の下に切り捨てられ見えなくさせられていた地方都市の
“うごめき”を今、炙り出す!
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平成20年、山梨県、甲府。崩壊寸前の土木建築業を支える派遣労働者。
そして、さらなる外輪を構成する日系ブラジル人、タイ人などの外国人労働者たち。
地元HIPHOPグループ「アーミービレッジ」のクルーである猛は、派遣の土方で生計を立てるも、
両親はすでに自己破産しパチンコ狂い。多くの日系ブラジル人も働く建設現場で、
土方ひとすじで生きてきた精司やタイ帰りだという保坂の二人に、仕事帰りにタイパブに連れて行かれる猛。
盛り上がる精司とタイ人ホステスのミャオや保坂を脇目に、猛は外国人というだけで筋違いの敵意を向け
悪態を吐く。「北鮮のやつらがパチンコで搾取してやがる!」
精司の妻でエステ勤めの恵子は、セレブな客の由美が誘う怪しげな商売に手を染める。
一方、精司はタイ人ホステスのミャオと、全てを捨てタイで暮らす事を夢想するが、
ミャオはタイの家族のために日本で働き続けなければならない。
追い詰められ、次々と廃業する下請け業者。この街に見切りをつけようとする保坂。
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“Saudade”郷愁、憧憬、思慕。
切なくも、追い求めつつ、叶わぬもの。
不況が深刻化し、真っ先に切られる外国人労働者たち。
住み慣れた日本を離れ、遠い故国にあてもなく帰るしかないのか?
彼らは働き、子供を育て、この国で生きてきた。彼らの故郷はこの国、この街なのだ。
無視される叫び。すれ違い、交差する思い。苦難を忘れる束の間の喜びのとき、彼らは集い、歌い踊る。
その移民たちの交歓の輪の中に、猛のかつての恋人、まひるがいた。
日系ブラジル人デニス率いるHIPHOPグループ「スモールパーク」の存在を知る猛。
まひるは彼らとの共生を信じ、猛は否定することで自分を支えようとする。
人々を追い詰める不況、家族の崩壊、移民への憎悪。すれ違い続ける人々─。
猛の中で何かが膨れ上がってゆく。
(2011年/日本/167分/空族 配給)
(第七芸術劇場公式サイト)
なんとか観に行ってこようと目論んでいる映画なのですが、
なかなか、現実直視が苦手な、
マカロン的メルヘン世界に包まれていたい私としては
(なんたる比ゆなんだろう。でもわかるでしょう?)
相当きつい映画かもしれないと思ったりします。
でもね、
去年の大震災以降、
自分の世界のリアリティというか、
世界の広さ、いえ、日本の広さを実感するに至ったわけですよ。
いや、実感はできていないと想いますけれど、
飛行機のなかから下で国土と、ひとの暮らしがあるんだなあという想像じゃなくて、
地上で、ひとりひとりのいろんなひとの普通の暮らし、
普通を奪われてしまった暮らしの話を聞くようになったというか。
それは自己完結している勝手な想いあがりかもしれないんですが、
日本はたしかに広くて、
私は知らなさすぎなのだ、の思いがいつも漠然とあって。
知るということは、必ずしも幸せとは限らないわけですが、
でも、今、いろんなひとがいろんなことを考えていて、
そのひとたちがいろんな暮らしをしていることをちゃんとわかりたいと思って。
それはすごい勘違いな動機なのかもしれませんが。
感想だけでもまた、記事UPしたいなと思っています。
《逆転裁判》や《セイジ》も感想だけでも書きたいんですけどね^^