《福島》・・・警戒区域に散乱する死骸、
取り残された動物たちの末路
福島(CNN) 東京電力福島第一原発の事故から10カ月あまり。静まり返った警戒区域のあちこちに動物の死骸が転がっていた。CNNの取材班が同原発から半径20キロ圏内の警戒区域に入り、取り残された動物たちの様子を取材した。
この地域からは東日本大震災翌日の昨年3月12日、7万8000人が避難。その多くは数日で戻れると信じてペットの犬や猫や家畜を置き去りにしてきた。
あれから1年近くが過ぎ、牧場では餓死した牛や豚が白骨化し、近くには病死したと見られる犬の死骸。道路には猫の頭蓋骨が転がっていた。
動物愛護団体UKCジャパンの関係者は、政府に対して当初から動物の救出を求めていたと話し、人も動物も同時に救える術があったはずだと怒りを募らせる。
環境省はCNNに対し、できるだけ多くの家畜やペットを救いたいというのが政府の方針だったと強調。しかし、警戒区域に立ち入る場合の危険を考え、動物の救助に対して慎重な姿勢を取ってきたと説明した。
昨年12月にはUKCなどのボランティアが許可を得て警戒区域に入り、生き残った動物たちを救出した。民家の居間では病死したとみられる生後6週間の子犬を発見。家の裏手からは吠え声が聞こえ、2匹の子犬が隠れているのが見つかったが、2匹ともおびえ切って人を怖がった。間もなく母犬も見つかったという。
東京近郊にあるUKCの保護施設では警戒区域から助け出された犬250匹と猫100匹がケージの中で暮らしている。80%は飼い主が判明したが、大半の仮設住宅や避難所ではペットの飼育が認められず、一緒に暮らせないのが現状だという。
(CNNニュース)
読んで胸が痛くなる記事ですが、
これが真実なんだ、ということをかみ締めました。
原発事故は人間だけじゃなく、
動物もこんなに不幸にするんだということ。
人間はなぜそうなるのか、きちんとわかるけれど、
子どもも親から教わるでしょうけれど、
私達は動物にそのことを伝えるすべを持ちません。
ある日突然、置き去りにされた動物達のことを思うと、
申し訳なくてたまらない気持ちになりますよね。
その土地のひとびとのみならず、
原発を抱えることを許し続けた人間として。
今、こういうことを言うべきではないかもしれないけれど、
動物を飼うということを見つめなおすべきなのかも、と思います。
なにかあったときには身を挺して守る覚悟をもって、
今後は飼うべきなのかも。と思います。
置いてこざるを得なかった、慟哭の思いの人々に言うのではなく、
これから、のことです。
いのちを預かる、ということについて、
動物と人間のいのちに軽重はないという覚悟を、
その教訓を大切にするべきだろうなあと思うのです。
自戒をこめて。