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松山ケンイチ「世界を癒すまなざし」 イン  ≪神童≫2007-04-21

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初日の初回、観に行ってまいりましたよ。みなさん、感想をおよせください!!
まだご覧になっていないかた、ごめんなさい、
ネタバレを含みますのでご注意くださいね。
(2007-04-21付再掲載です)


せりふはけっして
言葉で表現されているだけの
ものなのではないと、
こころ震わせて
思いました・・・

≪神童≫は噂にたがわず、
素晴らしい映画でしたね
音楽が
決して高尚で手の届かないものでなく
人間に勇気と愛と力を
与えてくれるものなのだと
誰もが感じたに違いありません

それとこの映画で感じたのは
文字と音に翻訳されていない、
多くの言葉があったこと

たとえば
うたが大学の古いピアノを
弾いているのを
ワオがそっと見守る場面
たとえば
うたが代演者として
ステージにたつのを
ワオが見守る場面
たとえば
耳の聞こえなくなったうたが
いつかの池に行って
両手に水をすくう場面
たとえば
ピアノ倉庫に行ったうたを
ワオが見つけて
ふたりで連弾する場面

文字の言葉で塗りつぶさなかった、
そのおかげで
まなざしや仕草からたちあがる
言葉たちが
どれほど画面を豊かに
色鮮やかに満たしたことでしょう

ワオのうたを見守るまなざしは
うたを超えて
観るものを癒します
ワオのまなざし
決して神ではないけれど
一人の人間が
相手を思いやるまなざしが
これほどまでに透徹で
純粋で
暖かく
慈愛に満ちるのだということを
教えてもらっている気がします

観客のひとりひとりが
ワオの優しさと慈愛と
うたの悲しみと
精一杯のけなげさを
胸に抱いたことでしょう

うたがワオに微笑して言った
「大丈夫、私は音楽だから」
せつなくてせつなくて
その変調を一人で抱えようとする
うたの人間としての崇高さに
勇気をいっぱいもらいました

連弾するシーン、
あのラストシーンは
最高でしたね!!
音楽のちからを
最後にもまざまざと
教えてもらった気がします!



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