★★★ネタバレは極力回避しているつもりですが、
まったく情報を入れたくない方はスルー推奨でござりまする。
西島秀俊がせつない?
《ストロベリーナイト》、観てきました。
《ストロベリーナイト》。
レビュー記事で姫川班の刑事たちの魅力が取り上げられていましたけど、
たしかにね、けなげでマジメで素敵でした。
ストーリー的には・・?
暴力団龍崎組傘下の組の構成員が殺された。
捜査を担当する警視庁捜査一課姫川班班長・姫川玲子は
「犯人は柳井健斗」という電話を受ける。
だが、上層部から「柳井健斗には一切触れるな」と命令がくだる。
姫川は柳井健斗について調査をはじめ、
9年前に柳井健斗のまわりで事件が起こったことを知る。
柳井健斗のアパートの前で張り込みをしていた姫川は
不動産業をしているというマキタという男と出会うが、
彼にはもうひとつの顔があった・・・。
ここまでは公式サイトやいろんな記事でも明らかにされているあらすじですので、
ご紹介いたしました。
映画でも、姫川班は活躍します。
きのう、記事でご紹介しました、
姫川班の宇梶さん、丸山さん、そして小出さんの
姫川にたいする純粋な尊敬と、まじめな仕事っぷり、
上司ではあるけれど、仲間を思う(心配する)気持ち、
いささかも減じていません、健在です。
刑事ドラマではこういうひとたちが登場するからこそ、
救われるんですよね。
いくら、アクの強すぎる武田鉄矢さんとか、渡辺いっけいさんとか、
田中哲司さんとかが出てきても。
あ、役の名前をあたらず、俳優さんのお名前ですみません^^
ついでだから言いますけど、アクの強い俳優さんたち、素敵です。
裏切りません、良い人じゃなくて、
あくまでリアルにやなやつだったりするので、
姫川(竹内結子さん)や菊田(西島秀俊さん)が映えるわけですよね。
特に武田鉄矢さんは《ストロベリーナイト》で、《白夜行》からさらに進化、
そして、この刑事ドラマを経て、《純と愛》ではさらに、
アクの強い人間からだめっぷり炸裂のおやじへと進化されてますね。
ほんっと、かつて、海援隊の武田さんから今日の演技派・名優を想像された方が
どれほどいられることか、と思います。
お約束に、生瀬さん、井岡ですよね、このひとだけは名前覚えてる(笑)、
井岡も登場します。緊張みなぎるなか、やっぱり空気を弛緩させてくれて、
登場が嬉しいですよ!
そしてそしてそして!
やっぱり、姫川をめぐるマキタと菊田の静かなたたかいが見ものです。
西島さんファンは、西島さんの耐えまくる姿に、萌えまくるのか、
もて女・姫川への嫉妬を募らせるのか(笑)
実はですね、映画が始まったとき、柳井健斗を演じているのが、
若き実力派俳優・染谷将太くんだと知って、
ひょっとして《羊たちの沈黙》のような異常心理者による犯罪?と期待していたのですが、
ちょっと肩透かしでした。
だって、それをやっちゃうと、
マキタ(大沢たかおさん)がかすんじゃうからかな、とか思ったんですが、
最初っから原作のある作品なので、それは関係ないのかと(笑)
染谷くんは今回、感情移入できるかわいそうな役なんですけど、
ここ、というときの心理表現がさすがです。見せますね、彼は!
そしてですね、決してdisってるわけではないんですが、
大沢さんが、やっぱり悪人になりきれないというか、良いひとで、
西島さんが《あさイチ》で語られていましたけど、カッコイイんですよ。
ほんっと、理想のヤクザさんじゃないですか←理想的って^^
キレてものすっごい暴力をふるう場面があるんですけど、
そこだけはもうちょっと度を超してほしかったなあと思いましたけどね。
暴力によって体臭が出るというか、野獣の咆哮のような感情をだしてほしかったなあ。
大沢さんにたいするイメージを壊して、トラウマ残すみたいな、ね。
でも、それをやっちゃうと、ストーリーを壊してしまうのかもしれません。
姫川にたいする愛情と同族であるという同情と、そういうものを考え合わせると、
そこまでひどいヤツを演じてはいけないという計算が働いているのかも。
きっとそうですよね、大沢さんですから。
西島さんは忠実な部下であり、でも今回は恋する男の悲しみ、みたいなものも
テレビドラマシリーズよりは色濃く出ていると思います。
姫川っ!!! と叱りつけたくなるようなシーンもあるので、お楽しみに(爆)
それから、やっぱりドラマでいつもかりかりしていた、
渡辺いっけいさんが素敵です←
最後の最後、あっと驚く展開をある方が仕掛けるんですが、
口にはださない表情が素敵なんですよ、渡辺さん。
深いなあ、この方は。怒りながら喜怒哀楽を表現するというか、
堺雅人りん♪と好対照ですね←甚だしい横道^^
高嶋政宏さんものっけから負傷した姿で登場するんですが、
この方もやっぱり良い味出されてて。
ストーリー的に大どんでん返しとか、ショックとか、すっごい感動、
とかいうのは正直ないんですが(汗)、
姫川玲子を取り巻く刑事たちの人間模様と事件、が収まるべきところに収まって、
カタルシスも得られてよかったなあという感じです。
これで最後ってことですが、作品の外の話をさせていただくと、
《海猿》シリーズが、原作者の怒りによって、もう続編製作がありえなくなった今、
観客動員によっては、《ストロベリーナイト》がシリーズ化してもおかしくないんじゃないかなと、
そういう楽しい希望を抱くに至っております!
そうそう、言い忘れましたけど、金子賢さんと金子ノブアキさんという、
ふたりの金子さんは、個性にぴったりの役どころです。
そして、力説したいのは遠藤憲一さんのかっこよさ!
北条政子のお父上もよかったけど、やっぱり背広ぴしっと着てオールバックになって
怖い顔してたら、右に出られるひとはいませんね。
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映画を観てから、特番を観たんですが、
特番の西島さんも素敵でしたね。
若き血潮が騒いでたんだな、6年前は(笑)
國村さんが出てこられた時には《平清盛》を思い出して、
「父上〜」と思わず、叫びそうになりましたよ(笑)