Lと花沢類のBL小説です。
2007-05-11付けの記事を再掲載しています。(全6話)
設定自体無理な方はくれぐれも入室なさらないでください。
「寝てないでしょう 君」
しらばっくれる君の目をのぞく。
充血してんじゃん。何やってたの?
「ZOOに行くって言ってたよね、たしか」
「もちろんです。準備怠りないです」
テーブルのうえに何だか見てはいけないものが。
でーんと鎮座ましまして・・・
「コレ何?」
「お弁当です、もちろん」
「誰が食べるの?」
「類くんと私」
「2人で、これだけの量?」
「はい、頑張りました」
頑張りましたじゃないだろ。
2泊3日で行くのかよ。
電車で遠足気分で行くつもりだったのに。
背負ってゆくの、朝から偉い行商の人みたいに?
「コレだけ全部?」
「もちろんです。世界の切り札なんですから、
習得すればハンパないんです、私」
「そうね、元世界の切り札」
Lがぎりぎり睨みつける。
≪元≫をつけると条件反射で睨むんだよね。
それが可愛くて、つけちゃうんだ、僕。
君が睨みつけるとぞくっとするほど色っぽいんだけど、
充血がその魅力を半減させてる。
「誰が持ってくの、これ」
「類くんです。だって私、疲れたんですもん。
お箸一本もてません。頑張ってくださいね」
ほら、でた。お姫様発言。
抱っことか言うんだろ、歩いてて。
部屋のなかだったらまだしも、
外でそれはないんじゃない?
まあ、おんぶくらいだったら聞いてあげてもいいけど。
184センチが179センチをおんぶしてるの図、
結構目立つだろうな。
ちょっと、ちょっとL。
君、指くわえて寝てる場合じゃないよ。
行くんだろ。
ソファでひざ抱えて眠っちゃって。
こんなにお弁当つくっちゃって、君ったら。
作ってるとき、楽しかった?
僕のこと、考えながら、作ってくれたんだ。
さっき、見つけちゃったんだよ、君が書いたメモ。
明らかに君用のスイーツ、列挙させてた。
それが1番上に書いてあって、笑えた。
その下に、いろいろとさ、
エビフライだの、
ハンバーグだの、
肉団子だの、
いかリングだの、
から揚げだの、
結構お子ちゃまなメニュー。
僕のこと、そんなふうに見えるんだ。
なんか、きゅんときちゃうね。
その間になんでか、
唐辛子って、何度も書いてある。
そう、僕、辛味が好きだけど、
全部に唐辛子はいらないからね。
味見はできなかったんだろ、君には。
辛さがちょっと心配。
でもありがとう、僕の好み、
ちゃんと考えてくれたんだ。
目を真っ赤にしながら作ってくれたんだ。
ジャケットを脱いで肩にかけてやった。
口元にちょっと笑みが浮かんでる。
楽しい夢でもみてるんだろうか。
ZOOなんかどうでもよかったんだよ。
君と楽しいことを計画したかっただけ。
もう十分楽しんだんじゃない?
何を作ろう?何を買えばいい?って。
それからあの広いキッチンに、
君がひとりで立って。
ソファに腰掛けて、Lの肩を抱く。
静かな寝息が聞こえる。
可愛いL、僕のL。
そんなにぐっすりと、
安心しきって寝てしまったら、
もう起こせないじゃないか。
どうする? どうするんだ、花沢類。
クルマ出すかな。
後ろにLを乗っけて、
お弁当も全部積み込んで、
出かけるかな。
しっかりとLの肩抱いて、
頭を撫でてやってると、
なんだかもう満ち足りてしまって、
出かける気力もないんだけど。
かわいそうだよね、
一生懸命やってくれたのに。
出かけようね、L。
ZOO、楽しみだね。
2007-05-11付けの記事を再掲載しています。(全6話)
設定自体無理な方はくれぐれも入室なさらないでください。
「寝てないでしょう 君」
しらばっくれる君の目をのぞく。
充血してんじゃん。何やってたの?
「ZOOに行くって言ってたよね、たしか」
「もちろんです。準備怠りないです」
テーブルのうえに何だか見てはいけないものが。
でーんと鎮座ましまして・・・
「コレ何?」
「お弁当です、もちろん」
「誰が食べるの?」
「類くんと私」
「2人で、これだけの量?」
「はい、頑張りました」
頑張りましたじゃないだろ。
2泊3日で行くのかよ。
電車で遠足気分で行くつもりだったのに。
背負ってゆくの、朝から偉い行商の人みたいに?
「コレだけ全部?」
「もちろんです。世界の切り札なんですから、
習得すればハンパないんです、私」
「そうね、元世界の切り札」
Lがぎりぎり睨みつける。
≪元≫をつけると条件反射で睨むんだよね。
それが可愛くて、つけちゃうんだ、僕。
君が睨みつけるとぞくっとするほど色っぽいんだけど、
充血がその魅力を半減させてる。
「誰が持ってくの、これ」
「類くんです。だって私、疲れたんですもん。
お箸一本もてません。頑張ってくださいね」
ほら、でた。お姫様発言。
抱っことか言うんだろ、歩いてて。
部屋のなかだったらまだしも、
外でそれはないんじゃない?
まあ、おんぶくらいだったら聞いてあげてもいいけど。
184センチが179センチをおんぶしてるの図、
結構目立つだろうな。
ちょっと、ちょっとL。
君、指くわえて寝てる場合じゃないよ。
行くんだろ。
ソファでひざ抱えて眠っちゃって。
こんなにお弁当つくっちゃって、君ったら。
作ってるとき、楽しかった?
僕のこと、考えながら、作ってくれたんだ。
さっき、見つけちゃったんだよ、君が書いたメモ。
明らかに君用のスイーツ、列挙させてた。
それが1番上に書いてあって、笑えた。
その下に、いろいろとさ、
エビフライだの、
ハンバーグだの、
肉団子だの、
いかリングだの、
から揚げだの、
結構お子ちゃまなメニュー。
僕のこと、そんなふうに見えるんだ。
なんか、きゅんときちゃうね。
その間になんでか、
唐辛子って、何度も書いてある。
そう、僕、辛味が好きだけど、
全部に唐辛子はいらないからね。
味見はできなかったんだろ、君には。
辛さがちょっと心配。
でもありがとう、僕の好み、
ちゃんと考えてくれたんだ。
目を真っ赤にしながら作ってくれたんだ。
ジャケットを脱いで肩にかけてやった。
口元にちょっと笑みが浮かんでる。
楽しい夢でもみてるんだろうか。
ZOOなんかどうでもよかったんだよ。
君と楽しいことを計画したかっただけ。
もう十分楽しんだんじゃない?
何を作ろう?何を買えばいい?って。
それからあの広いキッチンに、
君がひとりで立って。
ソファに腰掛けて、Lの肩を抱く。
静かな寝息が聞こえる。
可愛いL、僕のL。
そんなにぐっすりと、
安心しきって寝てしまったら、
もう起こせないじゃないか。
どうする? どうするんだ、花沢類。
クルマ出すかな。
後ろにLを乗っけて、
お弁当も全部積み込んで、
出かけるかな。
しっかりとLの肩抱いて、
頭を撫でてやってると、
なんだかもう満ち足りてしまって、
出かける気力もないんだけど。
かわいそうだよね、
一生懸命やってくれたのに。
出かけようね、L。
ZOO、楽しみだね。