「平清盛」広島トークショー。
松山ケンイチ《年齢を超えて演じる難しさ》
いや、ごめんなさい。広島放送局も頑張っているんですよね。
初めて読みました、2月に行われたトークショー記事(爆)
わあすごい、と思った箇所を少し、引用させていただきます。
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>大木アナ/ま、本当に細かいですけれども、松山さんもこの台本には目を通されるんですか?
>松山/まあ、僕は自分の台本しか見ていないので、見ないんですけど、
たまにリハーサルとかやっている時、監督の隣にいる時とかチラッと見えるんですね。
そうするとビッシリ書かれてあるんで、嫌な、何か嫌な予感がするんですよね、
これはとんでもない時間がかかるんじゃないかと(笑)。
>松山/そうですね、一回、一回、回を重ねるごとに、本当にどんどん成長していくので、
僕自身もどんどん変わっていく清盛についていくのが必死で、本当に面白いですよ。
何か10回ぐらいまでですね、自分の年齢までは同じ感じなんで、自分が経験してきたことを
そのまま清盛に投影できる部分もあったんですけど、今(撮影している清盛)は
もうずいぶん年齢も超えちゃって、未知の領域になってきているんで、
本当、台本に向き合うしかないですし、あと監督にも「これってどういうことなんでしょうか」とか、
打ち合わせは結構していますね。
>磯 智明プロデューサー(以下、磯)/平氏というのは海の一族と言われていて、
海って言う単純に広さということではなくって、船の中で生活をしていくっていうことは、
やっぱ一糸乱れぬ統率力だとか、絆とかそういうものが大切になってくるんじゃないかと思うんです。
そういう意味で平氏の絆って言うのは海に原点があるっていうのはよく言われるんですけども、
平氏っていうのはお父さんの代くらいから瀬戸内にどんどん繰り出していって、海賊を征伐して、
まあ平氏のすごいところは征伐するだけではなくてそれを全部味方にしてしまって、
それでどんどんまた一門の幅を広げていくっていう、そういう心の広さもあるんです。
このドラマでは藤原家っていうのが、親子とか家族でどんどんいざこざを作っていって、
それで結果的に力を落としていっちゃうんですけど、平氏っていうのは、
そういうことがほとんどなくってですね、常にどんな困難があろうとも最終的には家族の中で団結して、
その困難を乗り越えるっていうような一族なんですけども、やっぱりその原点というのは、
海にあるのかなというふうに思いますね。
>大木アナ/さあ、それでは、次のテーマにいきましょう。続いてのキーワードは「瀬戸内海」です。
磯さん、ロケ場所に呉市近海を選んだというのは何か特別な理由があったんですか?
>磯/結果的に言えば偶然だったんです。確かにドラマの舞台は瀬戸内海、当時、海賊が出てきたのは
安芸の沿岸という記録があるので、ここでロケが出来れば一番良かったんですけども、
ロケをするうえで一番大事なのは平安末期という時代であるので、現代の建物が写っては
いけないわけなんですよね。それで、瀬戸内の沿岸を兵庫県から山口県、四国までグルグル何人か手分けして
探して、唯一見つかったのが、実はロケを行った柏島の沿岸だけなんですよ。たまたまホテルの裏側に回ったら
手付かずの自然があって、自然の保護区域だということがあって、あまり現代の建物がなくて、
しかもほぼ360度どこを撮っても自然の風景が残ってると。しかもその近くに船を造れる大工さんがいるという
で、まさに偶然に偶然が重なって。で、その沿岸の柏島には神社があるんですけど、そこには清盛がお参りを
したという逸話も残っているという、本当に二重三重の縁があって、ここでやることになったんですね。
大木アナ/なかなかすごい縁ですね。本当に。そうは言っても自然相手でかなり苦労もされたと
聞いているんですが、柴田さん。
柴田/これは大変ですよ。もう皆さんもお分かりだと思うんですけども、海の上に船を8隻並べてこういう
位置関係、さっき図のように並べてって言っても並べた瞬間から1隻ずつ動いていきますからね。
どんどんどんどん動いて、全然陸上で撮影するのと違うんですよね。ですから広島の漁協の皆さんを始め、
海のプロの人たちに集まっていただいて、今日は潮の流れがこうだからこういう位置にしたらいいって
毎日打ち合わせをしながら撮っていきました。だから昨日撮った場所が今日良いとは限らないんですよね。
まさに海のことは海の人に聞くしかないと言う感じですね。で、毎日それを教えてもらいながら撮って
きました。
松山/僕らはあのう、船も"やぐらこぎ"なんで、あまり経験したことがないこぎ方ですから、
やっぱり乗っているだけでもずいぶん体力を消耗しますし、ちょっと油断したらね、
変な沖の方に行っちゃうんですよ。で、僕、何回助けてくれって言ったか分からないです(笑)。
こげばこぐほど遠くに行っちゃうっていう。そういうこともありましたし、まあ本当にね、
そういう海を知っている方々に協力してもらえたからこそ、無事、撮影を終えましたし、
本当にすばらしい映像に仕上がっていると思います。
大木アナ/ロケの最中もそうですが、ロケの前もかなりサポートがあったそうなんです。
磯さん説明をしていただいてもいいですか?
磯/無人島の周辺でロケをしたんですけども、まあゴミとかそういうものがあったりとか、
それを地元の方々にお手伝いしていただいて、清掃をしていただいたり。ロケ1話目でこの海が出てきてて、
忠盛と平太(のちの清盛)が剣を振っているのはまさにこの海なんですけども、いろんな雑草が
生い茂ったりだとか、ゴミが捨てられたりしてるんですけど、そういうところを本当にきれいにしていただいて。
>松山/絶対にセットじゃ表現できないですね。やっぱり。何度、正直、これセットで、
CGでいいんじゃないかって思ったか分からないくらい思いましたけど(笑)、
でも本当に説得力のあるシーンなんですよね。僕は清盛に対してもそうですけど、
やっぱり説得を持たせたいんですよね。表現に対して、だからそのために、
いろいろ考えたりもしましたけど、こういう風に実際の海で、瀬戸内でやったことっていうのは、
本当にすばらしい経験でしたし、説得力というものを見せつけられた感じはしますね。圧倒されますね。
(NHK広島放送局)
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いや、少しと言いながら、
たくさん引用してしまいました。
だって、あの船登場のシーン、
藤原家の確執、
清盛が棟梁になってから、・・などと、
ドラマをずっと観てきたからこそ、
松山さんや磯Pの言葉が、
すごくわかる部分があるではないですか。
今まで知らなかった自分はもちろん馬鹿たれですが(笑)、
今、このトークショーをじっくり読ませていただけることを
感謝したいなあと思いました。
ぜひ、未読の方、全編お読みになってくださりませ。
めちゃ、贅沢なおすそ分けだなあと思います。
高松だけじゃなく、広島も力はいってますねー!!!
記事は下記から↓
2.11 大河ドラマ「平清盛」プレミアム・トーク(NHK広島放送局)