★★★まじょっこさんが、日経記事を文字起こししてくださいました。
まじょっこさん、お疲れ様です。ありがとうございます。
(既出:2009-08-27)
≪ノルウェイの森≫
松山ケンイチ
「すごいエッチな映画なんだな」
2009-08-27
樹さん、こんにちは。
昨日はありがとうございました!
文字起こしました。
すごいエッチな映画(笑)
期待と不安でいっぱいです(笑)
読みにくかったらすみません。
まじょっこ
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村上春樹の代表作「ノルウェイの森」の映画化が進んでいる。
監督は透明感ある作風で知られるフランスのトラン・アン・ユン。
青春小説の金字塔をどう映像で表すのか。撮影現場を訪ねた。
「ねえ・・・・・・『ノルウェイの森』弾いてくれない」。
ヒロインの直子が、ルームメートのレイコにギターの弾き語りをねだる。
ともに耳を傾けるのは直子に恋する青年ワタナベ。
ビートルズの名曲が流れる、作品を象徴する場面の撮影が始まろうとしていた。
場所は東京・世田谷にある東宝撮影所。直子が暮らす療養所の部屋のセットだ。
懐かしいデザインのコップや電気スタンド。
1969年の雰囲気が漂う室内をフランス語、日本語、英語が飛び交う。
曲を聴くうちに心を乱し、直子が泣き出す場面。
ユン監督の役者への指示は、内面の動き、目線の角度に至るまで細かい。
直子役の菊地凛子には
「最初は3人の世界にいて、だんだん自分の世界に入っていくように」。
主人公ワタナベを演じる松山ケンイチには
「体の片側だけぐっと直子の方に伸ばして。そう、その方がテンションが伝わる」。
「彼(ユン監督)だったら僕も(映画を)見てみたいと村上さんは言った」
と、プロデューサーの小川真司は明かす。
原作のファンだった監督から、映画化の相談を受けたのが2003年。
小川は米国の村上に連絡をとり、04年に3人で会った。
「ノルフェイの森」は「僕にとって一番大切な作品」と、
村上はこれまで映画化を断ってきた理由を語った。
その上で「脚本を読んで、ある程度納得したら許諾を出す」
という条件が提示された。
監督がフランス語で書いた脚本を英語に翻訳して米国に送る作業を
何度も繰り返し、完成台本にOKが出たのは昨年7月だった。
監督の解釈に当初、村上が戸惑いを見せた部分もあったという。
監督は「現代の若者の物語である以上、ワタナベがもっと迷っている姿を
出したい」と主張した。
だが、村上作品の主人公の魅力は、生々しい表現から浮遊したような
抽象性を帯びたところにある。双方が抱く人物像の差は
「松山の持つ雰囲気なら埋められると思う」と小川は期待する。
松山の役に対する深い理解は、メーク担当に語ったという言葉からうかがえる。
原作を読んだ第一印象は「すごいエッチな映画なんだな」。
ワタナベが直子やレイコとセックスする描写は、とても官能的だ。
「でも、実際に演じると悲しい気分になる」
「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」。
村上が小説に太字で記した一文の意味を、
松山は生の象徴であるセックスの場面から感じ取ったのだろう。
最終的にユン監督が作り上げる映像は予測できない、
とスタッフは口をそろえる。
通常、監督は映像のイメージを固めて現場に入る。
ところがユン監督はほとんど白紙の状態でのぞみ、
何度もリハーサルを繰り返しながら気づいた部分を修正したり、
ハプニングを取り込んだりして完成形を探っていく。
多くの時間と予算を必要とするプロデューサー泣かせだが
「監督のクリエイティビティーを尊重する、というのは
村上さんとの約束でもある」と小川。撮影は今月で終わり、
公開は来年の予定だ。
(日本経済新聞)
まじょっこさんがL図書のみんなのために、
「文字起こししましょうか?」と連絡くださいました。
とってもとっても感動しました。
その前に管理人が新聞買えよって話なんですが、
すみません、掲示板見てなくて気付かなかった(爆)m(_ _)m
まじょっこさんの乙女などきどきを超える優しさ、
ありがとうございます。
とっても興味深い記事ですね。
他の映画と違って、取り上げる媒体がNHKであったり、
日経であったりしますが、
この映画を待ちわびる人々の広範囲さ、
訴求効果などを思わせて余りある感じです。
>「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」。
>村上が小説に太字で記した一文の意味を、
>松山は生の象徴であるセックスの場面から感じ取ったのだろう。
セックスとはきわめて個人的なつながりのある2名が、
より親密になるために為す行為でありながら、
実は自分ひとりきりの感覚に濃密にのめりこんでゆく
作業であるし、その行く先には擬態の死(無)があるわけですよね。
松山さんが語る、
「すごいエッチな」というのは、
≪すごく死にまつわる≫というふうに、
(一元的なものではないにせよ)
思えたのですが・・。不可欠なんですね。
ユン監督の映像美、松山さんをはじめ、俳優さんも
稀有の美の瞬間にたちあうのはどきどきするでしょうね。
>「でも、実際に演じると悲しい気分になる」
ここでハートを直撃されましたね、ご同輩!!!