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信貴山のどか村

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信貴山のどか村



清盛隊の定期公演やイベントがない日曜日、

家にいるのはもったいないと、久しぶりに京都に行こうか、ということになったのですが、

祇園祭のさなかでもあり、車での移動はしんどいだろうなと諦めました。

実は京都よりさらに比叡山・延暦寺に行きたかったのではあるけれど。

じゃ、だら〜っとしてようかと決まりかけていた時に、

夫が「信貴山のどか村はどう?」と提案してくれたのでした。



信貴山のどか村とは奈良県生駒郡三郷町に位置します。

市街地を見下ろす草原にある、村が運営している農業公園なのです。

全国で先駆けとなった成功例らしく、多くの自治体が視察に訪れたのだとか。

後に同じ関西では滋賀県の《ブルーメの丘》とかありますけど、

ここはまったく商業資本が入っていないので、良くも悪くも素朴なんですよね。



15年くらい前、息子のももが幼稚園児だった頃は華やかなイベントもありました。

キャンプ入門というイベントではインストラクターが流しそうめんとか肝試し、

羊の丸焼き、といったイベントしてくださって。

キャンプファイヤーで、みんなで歌ったジョン・レノンの《LOVE》は忘れられません。

肝試しではももが年上の見知らぬ小学生と手をつないで森の中に入って行きました。

ひとりっこのももにとってはそれでも小さな冒険ですよ(笑)

テントの張り方も教えていただいたので、翌年もキャンプに行ったけど、

日曜日の夜でさすがにガラ〜ンとしてました(笑)



それから10数年。

バーベキューコーナーは盛況でしたが、のどか村は盛況とは言い難い状況でした。

だだっ広い広場は健在でしたが、明らかにひとの手がはいっておらず、

芝生は養生されていませんでした。

ラベンダー畑の一画は緑の葉っぱが生い茂っていますが、観賞用ではありません。

とどめは観葉植物の温室。

プチ避暑地だったはずのそこは外気温と同じで、

植えられている花はペチュニア、値札つきでした(ToT)

少しせつなくなりました。

お客さんがこないからケアできないのか、ケアしないからお客さんがこないのか。


でもちいさな子ども連れの家族はのびのびと広場で遊んでいました。

野球場がふたつくらい入りそうな大きな広場。隅っこにはちいさな遊具と

ヤギや羊と触れ合えるミニ牧場があって。

そっか、ちいさなお子さん連れ家族のための場所になったんだと思いました。

かつてに較べて入園者が少なく、収入も少ない。

だから、キャンプも夜間はなくて、デイキャンプだけの受付です。

真夏に誰がデイキャンプをするでしょうか。

それでも、村のひとたちは観光農園を盛りたてようと、

石釜でピザを焼き、放し飼いで育てた鶏の卵で、玉子ご飯を用意し、

こどもたちが大好きなウサギ舎もありました。

しいたけやトマトを収穫できるハウスもあります。

入り口前ではのどか村や周辺の農家で取れた野菜の即売もありました。


私たち家族が訪れた15年前とは様変わりしたけれども、

閉園せずに、ずっとそこに存在してくれている、

素朴で優しい場所であり続けているのだなあと思いました。


ディズニーリゾートやUSJなど、

ずっと多くの入場者に恵まれ、

設備投資も行い、

いつもマッサラな感じのアミューズメントパークもあれば、

地方の、かつての賑わいはもう望むべくもない観光地もあります。


でもそこに住んでいる人の顔が見える、信貴山のどか村のような施設は、

時々訪れて安心したい場所だなあと思いました。

我が家はなぜかいつも夏に訪れているので、

今度はベストシーズンに行ってみたいなあと思っています。


秋が深まる前に、かな。


信貴山のどか村HP→http://www.sigisan-nodokamura.com/






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