≪リトルランナー≫去年、松山さんが号泣した映画でしたよね。
劇場でのみ販売されていた、カドカワ書店の「T」で、
泣き顔撮影のために松山さんが選んだ映画でした。
(2009-05-11付再掲載です)
≪リトルランナー≫
去年、松山さんが号泣した映画、なので。
奇跡を信じ、ひたすらに走り続けた少年が巻き起こした、感動のストーリー
1953年、カナダ。
カトリックの私立学校に通うラルフは、
戦争で父を亡くし、母親も病気で入院している。
学校では、校則破りの常連として校長から目をつけられていた。
ある日、ラルフの母が昏睡に陥った。
看護婦のアリスは、「奇跡でも起こらない限り目覚めない」と、
ラルフに辛い真実を告げるが、同じ頃、
クロスカントリー部に召喚されたラルフは、
ボストン・マラソンで優勝する奇跡を起こせば、
最愛の母が目覚めると信じ、走り始める。
(映画生活)
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この映画について松山さんは・・
「いやあ、こういう映画って本当にいいと思いますね。
日本にはない感じの映画だし、なんか”作ってる”感じが
しないんですよね」と松山ケンイチが絶賛する。
数年前、「ブロークバックマウンテン」を観ようと
渋谷に行き、劇場が満員で入れなかったため、
たまたま観た映画だったという。
「観に行くってことは、なにかしら期待してるわけじゃ
ないですか。でもこれはたまたまだったから、
無防備だったんじゃないですか。本当にきますね」
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ラルフという男の子は、どこにでもいそうな14歳。
喫煙したり、女子更衣室を覗いたり・・
校則違反を繰り返して、校長に目をつけられているんです。
校長がほんと、いやなやつで、
上から押さえつけるタイプなんですね。
事なかれ主義で。
途中からラルフのコーチを務めてくれる先生はもとマラソン選手。
故障してリタイアしてしまったひとなんですけど、
彼も生徒たちに(神学校で)あろうことか、ニーチェを
引き合いに出したりして校長に叱責をくらう、
でも凄くいい先生なんですよ。
物語は二つの対立と、病気の母親を想うラルフの心配を軸に
展開してゆくわけなんですが、
ラルフが奇跡をおこすんだ!と決心し、クロスカントリー部で
いちばん遅く体力のないところから、一心にボストンマラソンを
目指してゆく道程は、見ていて本当にいじらしくてたまりません。
主役の男の子は綺麗な顔立ちの子なんですが、
最初、走り方がめちゃくちゃで、見ていてうんざりしちゃうような
感じなのに、練習を積んでゆくうちに、たくましくなり、
フォームも素晴らしく改善されてゆくのですよ。見ものです。
親友、淡い恋の相手との話もとてもリアルで、
松山さんのいう≪作った感じがしない≫に共感できるし、
なにより、あざとくないんです。
だからこそ、ラルフがきつい練習をへて、
立派に成長してゆく過程は本当に感動します。
松山さんはお母さんが大好きなひとだから、
故郷を離れて数年前にこの映画を観たとき、
お母さんの身に何かが起こったらどうしよう、
お母さん起きてとある日取り乱してしまうラルフと
遠く離れていて、なかなか話せない自分とを、
重ね合わせて見ていたのではないかと想うのです。
松山さんは否定されるかもしれないけれど・・・。
折りしも昨日は母の日。
このお母さんのように
一心に慕ってもらえる値打ちはないなあと、
わが身をふりかえるのでありました。
ぜひ、一度ご覧になって、
松山さんの号泣したわけを探してみてくださいね。