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小栗旬《キツツキと雨》、観て来ました! 2012-02-12

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(2012-02-12 )


小栗旬《キツツキと雨》、
     観て来ました!
       2012-02-12
             



2月は観たい新作映画が目白押し、
どうしようかなあとお休みとにらめっこしていたら、
オットが「役所広司と小栗旬の映画、面白そうだから観たい」
と言ってくれまして、狂喜乱舞(オーバー)。
さっそく、一緒に初日初回、観て参りました。

最初の感想はツイートしましたが、
「小栗旬さんが可愛くて、役所さんが素敵。」でしたよ。
このごろ、めっきり大人の風格漂ってきた小栗さんですが、
《キツツキと雨》で、小栗さんが演じた田辺幸一監督は25歳。
役の年齢よりも、もう少し若い感じで、可愛かったんですよ^^

はてさて、
公開前の記事やテレビ出演などで、もうあらすじはご存知かと思うのですが、
少しだけ。

映画の段取りも不慣れな新人監督がロケ地のピックアップに、
木こりの岸克彦が仕事をしている村にやってくるんですよね。
土地案内をお願いするところから撮影隊と岸のつながりができてくる。
新人監督である幸一は助監督のそばで手持ち無沙汰。
いつも心配で不安でおろおろしているんです。
彼は自分が撮ろうとしている作品をどこかつまんない、と思っているようだし、
自分が決めることについてもふんぎりがつかなくて、
げんをかついだり、ジンクスみたいなものになんとか希望をつなごうとするんです。

木こりの岸は妻の3回忌を控えて、失業中の息子(高良健吾)と喧嘩したりで、
日常生活では決して楽しく暮らしているわけでもないようす。
ところが、助監督に頼られたりして、少しずつ映画にかかわっていく。
ゾンビを演じさせられたり、村人をエキストラに引っ張ってきたり。

心配で不安で身の置きようもないくらい追い詰められていた幸一が、
やがて、少しずつ、少しずつ、自分の意見を言い、こころを開く余裕を得てゆくのです。
エキストラの村人たちと俳優たちと撮影隊と岸と幸一が、
どんなクランクアップを迎えるのか。
そこにむかっての、ハートフルコメディ?映画です。

小栗さんが好きなひとにはたまんないと思いますよ。
花沢類とは違うのだけれど、心細げで、自己評価が地に落ちてて、
もう逃げたい逃げたい、って感じがかわいそうなくらい、
いつも爪噛んでうつむいている姿が庇護欲をそそります(笑)

一方、役所さんの木こりぶりはお見事です。
実際に木の上に上がってったりするので、説得力抜群。
まあ、この映画に説得力がいるのか、というご指摘もあろうかとは思いますが、
岐阜県(舞台)の田舎の雰囲気がとてもよいので、
そこで嘘をつかない、リアルな木こりぶりに安心するわけですよ。
でもって、役者さんって本当にたいへんで奥のふかい、
ひろがりのある職業なのだなあと納得します。

小栗さんと役所さんがアドリブで演じたというシーンが公開されていますが、
実は公開されているすぐ後、とても重要な流れになっていくんですね。
でも、その重要な流れがアドリブから続いているところで、・・・
ここから先、じっくりと本当にじっくりと画面を見つめてください。
2,3秒ですが、あっと思いますよ。(答えをお知りになりたい方はメールで←笑)

この映画は劇中、《ゾンビ映画》を撮っているという設定ですが、
そこに登場するのが山崎努さん、平田満さん、臼田あさ美さんという俳優さんたち。
山崎さんが現れると、画面がぐっと締まります。
すごいですよ、その存在感は。
また、カメラをまわすのが、あの怪優と呼ばれる嶋田久作さんなんです。
この方がずっと新人監督のそばにいるというシチュエーション、たまらないでしょ?
嶋田さんって、ある意味、日本映画の宝なんじゃないの?と思うくらい、
私的には評価高いんですが^^、素敵でした。
《マイバックページ》で映画賞で助演男優賞をとられた、
古舘寛治さんも助監督でいい演技されてましたよ。
村人の伊武雅刀さんとか、小栗組の高橋努さんとかも厚みを感じさせる配役でした。

岸の息子役には、次回、沖田監督映画で主役を張る高良健吾さん。
こちらの親子もよかったなあ。
さらに、岸の妹役で、りりぃさんが出ていたりして、贅沢でしたよー。

W主演ということですが、やっぱり主役は役所さんが演じた岸でしょうね。
でも、岸も小栗さんが演じた幸一がいたからこそ、の成長があったりで、
なくてはならない車の両輪であったと思います。

撮影隊にいつの間にか関わっていった村のひとたちもあったかくて素敵。
きっと、色んな映画がこんなふうにできていくんだろうな、と思わせてくれる、
っていうか、そうあってほしいと思う作品なのでした。

歴史に残る、とか、衝撃の、とかではないけれど、
こんな映画が生まれてくれてありがとう、と思えるような、
沖田監督ならでは、の優しい映画でしたよ。

そして、ゾンビ映画を撮り終えた新人監督の、次の映画・・・
なんだか撮影が始まったようです、そのできばえが気になるのでした。
小栗さん、可愛かったー。←しつこい(笑)



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